Cactus V6とRF60で電波方式のワイヤレスライティングに挑戦してみた!(購入編)

突然ですが皆さんはフラッシュを使ってますか?ワイヤレスで使ったことはありますか?

私は今までワイヤレスで使用したことはなかったのですが、今回ワイヤレスライティングに挑戦すべく新たに機材を購入しましたので、この記事ではそのことについて書きます。購入した製品はCactus V6RF60です。

私とストロボ

ワイヤレスライティングとは何かについて書く前に、まずは私がワイヤレスライティングに興味を持ち、今回の機材を購入するに至った経緯について簡単に書いてみたいと思います。私と同じ道をたどっている(いく)方も多いのではないかと思いますが…

  1. エントリー向け一眼レフカメラ(内蔵ストロボ付き)を購入する
  2. オートモードで撮ると時々勝手にストロボがポップアップしてストロボを光らせてくれるが、出来上がりはコレジャナイ感が半端ない
  3. オートモードをやめてPモードやAvモードで撮影するようになる
  4. ときどき光量が足りなくて内蔵ストロボを使うがやっぱりコレジャナイ感が
  5. 外付けストロボの購入
  6. バウンス最高!!壁さえあれば何でもできる!(錯覚)
  7. バウンスできない時のためにディフューザーなんかも買ってみる
  8. クリップオンストロボでは表現しきれないことや取り回しの悪さが気になってきて「ワイヤレスライティング」に興味を持ち始める ← イマココ

こんな感じです。バウンスは確かにストロボ直射よりは自然な感じで撮れるのですが、やはりクリップオンで使っている以上、ライティングの仕方に限界があります。そこでワイヤレスライティングです。ライティングの機材(ここではフラッシュ)をカメラから離して、しかもワイヤレスで使うことで、ライティングの可能性が飛躍的に大きくなります。

ワイヤレスライティングのメリット

ワイヤレスライティングには次のようなメリットが有ります。

  1. 被写体との距離が自由になる
  2. 撮影中の取り回しが良くなる
  3. 光の調節が簡単にできる
順に見ていきましょう。

被写体との距離が自由になる

まあこれがすべてと言っても過言ではないのですが、クリップオンストロボではガイドナンバーに応じて被写体との距離が限定されてしまいますが、ワイヤレスライティングを行えばフラッシュを被写体のそばに置いておけるので被写体から遠く離れることができます(電波の届く範囲であれば)。ガイドナンバーの小さいフラッシュの活用の幅も広がりますね。

撮影中の取り回しが良くなる

クリップオンフラッシュはカメラのホットシューに取り付けるため、縦位置にした時にはフラッシュの首を振って向きを変えなければいけません。ポートレートなどを撮影している時にはこれが結構テンポを崩してしまいがちです。

ワイヤレスライティングではカメラの向きを変えてもフラッシュはそのままであるため、カメラを自由に動かすことができます。また撮影者が動いても被写体とフラッシュの距離が変わらないため露出が変化しないので、撮影者も自由に動き回りながら撮影を行うことができます

光の調節が簡単にできる

カメラにフラッシュを取り付けて使っている以上、被写体との距離には制限があります。バウンスだと被写体に届く光量が減少するのでなおさらです。ワイヤレスライティングでは自分の好きなところにフラッシュを置くことができるので、光を好きな向きから好きな強さで当てることができるようになります。また、多灯(複数のフラッシュを同時に光らせること)も簡単にセットアップできるので、より緻密なコントロールができます

写真は光。その光を自分でコントロールすることで、イメージした通りの画を作り出せるようになるでしょう。

電波方式ワイヤレスライティングについて

ワイヤレスライティングのセットアップにはいくつかの方法がありますが、今回は電波方式のオフカメラライティングについて述べたいと思います。これはカメラにトランスミッターと呼ばれる機能を付けて、そこから電波(ラジオ波)を発信することによって、シャッターを切るのと同調させてフラッシュを発光させる方法です。シャッター側には、電波を受信するレシーバーという機能が必要になります。トランスミッター(発信)側をマスター、レシーバー(受信)側をスレーブということもあります。マスターは主人、スレーブは奴隷の意味ですから、どちらがどちらをコントロールしているかわかりやすいですね。下の図で①が電波、②がフラッシュの光です。

Wireless2

ポイントとしては、カメラとフラッシュの通信が電波で行われるので、遮蔽物の影響をあまり気にすることなく、純粋にライティングの効果だけを考えてフラッシュを設置することができます。また他の通信方法と比較して離れたところ(機種によっては100m以上)でも使用することができます。

セットアップの基本としては、(1) トランスミッター機能をどのようにカメラに付与するか、 (2) レシーバー機能をどのようにフラッシュに付与するか という2点がポイントとなります。トランスミッター(マスター)やレシーバー(スレーブ)という言葉は光通信式でも使われますが、混同しないようにしてください。内蔵フラッシュの「マスター機能搭載」とは、殆どの場合光通信式のマスターのことで、電波式の通信を行うためには外付けのトランスミッターを購入しなければならないでしょう。

トランスミッター機能について

トランスミッター機能は、カメラに外付けのトランスミッターか、マスター機能を有する外付けフラッシュを取り付けることで付加できます。後者の場合には、カメラからのフラッシュも同時に使用することができます。もちろんこれはオフにもできるので、カメラからのフラッシュがライティングを損なうことはありません。光通信式の場合はカメラのフラッシュの光に同調させて他のフラッシュを光らせるので、マスターとなるフラッシュの光がどうしてもライティングに少なからず影響してしまいます(赤外線の場合は別ですが)。

キヤノンの例で申し訳ないのですが、純正アクセサリでは以下の製品になります。

今回紹介するCactus RF60とV6は様々なメーカーのカメラに対応していますので、他メーカーのユーザの方は次の項目「Cactus V6とRF60の特徴」まで飛ばしてください。

レシーバー機能について

レシーバー機能は、レシーバー機能付きのフラッシュを用いるか、ホットシュー付きのレシーバーにフラッシュを取り付けることによって付加できます。キヤノンの純正アクセサリでは上述した600EX-RTと430EX III-RTが対応製品です。

すでにお分かりかと思いますが、電波通信対応のキヤノン製品名にはRTが付されています。Radio transferの略でしょうか?RTが付いていない製品は電波通信に対応していないので注意してください。トランスミッターでいうとST-E2、フラッシュで言うと上記以外のものです。

つまり、純正アクセサリでワイヤレスライティングを行うためには、最低でも600EX-RTか430EX III-RTを合わせて2台(混ぜても構いません)、もしくは600EX-RTか430EX III-RTを1台とST-E3-RTを1台購入する必要があります。安い430EX III-RTを選んだとしても前者は58,000円くらい、後者は50,000円くらいかかってしまいます(2015年11月25日現在の価格.com最安値で計算)。

WirelessSetup

Cactus RF60とV6の特徴

前置きが長くなってしまいましたが、次に今回購入したCactus V6とRF60について説明します。V6がトランスミッターで、RF60がフラッシュです(日本での取扱代理店はImagevision社)。RF60はマスターとスレーブの両機能を持っているので、V6とRF60、またはRF60を2台購入することでワイヤレスライティングが可能です。ガイドナンバーは56(105mm)と十分な光量を持っています。

安い

まず何と言っても安いです。合わせて33,000円くらいでV6+RF60を揃えられます。

下図のように接続して使うことができます。

WirelessSetup2

V6およびRF60の写真はAmazon.co.jpより引用

キヤノンのトランスミッターST-E3-RTと異なる点として、V6にはホットシューが付いていて、ここにフラッシュを取り付ければスレーブとして使うこともできる(上図上段)という点が挙げられます。つまり、すでにフラッシュを持っている場合には、V6を2台買うだけでOKなのです。このとき、フラッシュはRF60じゃなくても構いません。例えばキヤノンの430EX IIという電波通信に対応していないフラッシュをすでに持っている場合、V6を2台購入し、1台をカメラに、1台をフラッシュに取り付ければ、それぞれをマスターおよびスレーブとしてワイヤレスライティングが可能です。この場合出費は19,000円くらいで済んでしまいます。

様々なメーカーのカメラに対応

Cactusのシステムは、標準的なホットシューを有するほぼ全てのカメラに対応しています。キヤノンのライティングシステムを揃えてしまうと他のメーカーのカメラでは使用できませんが、Cactusであればどのメーカーのカメラでも全く同じライティングシステムが流用出来てしまいます。

カメラと違うメーカーのフラッシュも使用可能

Cactusのシステムの面白いところは、V6に様々なメーカーのフラッシュのプロファイルがインストールされているため、カメラと違うメーカー製のフラッシュも使用可能だということです。

Cactus2

ImageVision社のページより引用(注釈は筆者による)

ワイヤレス通信はV6同士(またはV6とRF60)が行い、フラッシュの制御はV6が行うため、フラッシュがV6に対応していさえすればカメラとフラッシュのメーカーが同じでなくてもいいんです。キヤノン用、ニコン用、ペンタックス用のV6があるわけはありませんよ。V6は1種類だけで、その中に各社のカメラおよびフラッシュのプロファイルがインストールされているんです。フラッシュに関しては上図の3社に加えてニッシンおよびメッツの主要な製品に対応しています。

家に色々なメーカーのフラッシュが転がっているという方。V6を購入すれば、これらのフラッシュを同時にワイヤレスで光らせることができますよ。V6にプロファイルがインストールされているフラッシュはこちらからご確認ください。型落ちモデルまで、結構幅広く対応していますね。また私は使ったことがありませんが、V6にプロファイルを学習させることもできるようです。標準的なホットシューで動作するフラッシュならほぼ何でもいけてしまうのではないでしょうか。

手元で調光補正が可能

ワイヤレスライティングをするだけであれば、ただシャッターに同調してくれさえすればよいのですが、実際に調光補正をするのにフラッシュのところまで行って調光補正をしてまた撮影位置に戻って…と繰り返すのは馬鹿げていますよね。せっかくワイヤレスなのに。

Cactus V6は、調光補正もワイヤレスで可能です。いちいちフラッシュまで往復しなくても、カメラに取り付けたV6から、フラッシュの調光ができます。フラッシュは4つのグループに分けることができ、それぞれのグループの調光補正を独立に行えますよ。

技適マーク取得済み

世の中にはさまざまなワイヤレスライティング用の機材が有りますが、電波を使用するものを日本国内で使用する際には総務省の定める技術基準に適合しているという認証を受け、技適マークを表示する必要があります。

中国製など安価な商品の中には技適マークを受けていない製品も多くあり、これらを日本国内で使用することは違法です。CactusのV6とRF60は技適マークを受けているので、日本国内でも安心して使用することができます。

まとめ

ちょっと長くなってしまいましたがいかがでしたでしょうか。

今回はV6とRF60を1台ずつ購入してみました。今は主に家で夜に家族を撮るのに使っているのですが、使用感はとても良く、バウンスでよく光が回った写真は妻にも大変好評です。最初はあまり興味を示していませんでしたが、夜でも簡単に綺麗な写真が撮れるので今度使わせてと言っていました。V6を私のカメラから妻のカメラに付け直すだけで面倒な設定などすることなくすぐに使用可能なので簡単です。

最後に、具体的なメリットを1つ。娘がまだ小さいので、必然的にカメラが床に近くなることが多いんですね。このような場合クリップオンフラッシュのバウンスでは天井までの距離が遠くなってしまうのでどうしても光量が足りなかったり、目の前で光るため眩しい思いをさせてしまうことが多いのですが、RF60を机の上においておけば天井までの距離が近いので十分な光量が得やすく、娘もフラッシュの光を直接見なくてすみます。またフラッシュ+カメラの威圧感が軽減できるので、自然な表情が引き出しやすいと感じています。

近いうちに試写編をアップしたいと思いますのでよろしくお願いします。思ったより簡単だったのでみなさんもぜひチャレンジしてみてください。きっと写真の幅が広がりますよ!