フルサイズ機とAPS-C機を2年ずつ使ったので両者のメリットとデメリットについてまとめてみた!

皆さんこんにちは。ふと気づけば初めての一眼レフカメラEOS Kiss X5のダブルズームレンズキットを購入してから4年半。2年後にEOS 5D mark III (5D3)を購入してから2年半が経過していることに思い当たりました。いつの間にか5D3を手にしてからの時間のほうがKiss X5を購入してから5D3を購入するまでの時間より長くなっているんですね。

そこで今回は、フルサイズ機(5D3)とAPS-C機(Kiss X5)を比較してみて、フルサイズ機とAPS-C機のメリットについて考えてみようと思います。私の使っているカメラの中ではRICOH GRもAPS-C機ではありますが、これはコンパクトカメラであってそもそもカテゴリが違うので今回は一眼レフカメラでの話ということでご了承ください。

ちなみに、フルサイズ機とAPS-C機とは何かという点については、以下の記事に書きましたので、フルサイズ?APS-C?という方はご覧ください。

【初心者のための写真撮影講座】1. カメラを買おう

2015.01.05

フルサイズ機のメリット

0X4A2618.jpg

まずはフルサイズ機のメリットについて。

解像度・感度

第1に上げられるのは、何と言っても画質です。フルサイズ機はセンサーサイズが大きいので同じ画素ピッチ(≒画素サイズ)であればAPS-Cより画素数が多くなり解像度が高くなりますし、同じ画素数であれば画素サイズが大きくなり感度が高くなります。

ただし、以前であれば単純に「フルサイズのほうが画質がよい」と言っても良かったのですが、技術革新が進んだ現在では条件によってはAPS-C機でも十分な画質が得られるようになっているので、単純に画質が良いとは言いづらくなってきているのが現状です。私も、フルサイズ機とAPS-C機のベストショットを並べてブラインドテストされても、確信を持ってフルサイズ機で撮られた写真を当てる自信はありません。

ただし、原理的に言って同じ世代のセンサーと画像エンジンであればフルサイズ機がAPS-C機より画質が良いというのは確かです。

広角

同じ焦点距離を持つレンズであれば、フルサイズ機に取り付けた時のほうが画角が広くなります。このことは以下の記事に書きました。

【初心者のための写真撮影講座】2. レンズをどうする?

2015.01.14

ということは、フルサイズ機ではAPS-C機よりも広角の画角が得られやすいということになります。フルサイズ換算で28mmに相当する画角を得るためには、フルサイズ機ではそのまま28mmのレンズでよいですが、APS-C機では17.5mm(キヤノンの場合)または18.7mm(ニコンなどの場合)のレンズが必要となります。APS-C機ではイメージサークルが小さくていいとはいえやはりある程度以上の短焦点レンズは設計が難しくなりますので、広角が好きな方はフルサイズ機のほうが向いているといえます。

ボケの量

前項とも絡んでくる点ですが、一般にフルサイズ機の方が豊かなボケが得られます。これは、同じ画角で取る場合にはフルサイズ機のほうが焦点距離が長くなるからで、同じ絞り値であれば焦点距離が長いほどボケの量が大きくなりますので、フルサイズ機のほうがボケを得やすいという理屈です。

APS-C機のメリット

R0001211.jpg

では次にAPS-C機のメリットについて考えてみましょう。

重量・サイズ

まずは何と言っても軽くて小さいということです。もちろん一口にAPS-C機と言ってもさまざまな機種があるので一概に言えない部分はありますが、センサーサイズが小さい分本体のサイズは小さく、重量は軽くできるというメリットが有ります。これは大変重要な点です。いくらフルサイズ機の画質が良くても、肝心なときに持ち運べなかったら意味が無いですからね。

また単純に本体だけでなく、レンズもデジタル専用(APS-C専用)のレンズにすれば、システムとしては更に軽量でコンパクトとなります。フルサイズ機ではレンズもフルサイズ対応のものにしなくてはならないので、必然的にシステムは大掛かりなものになりがちです。

価格

同様の理由で、APS-C機はフルサイズ機よりも一般に価格が安いです。ものすごく大雑把に言うと、APS-C機は10万以下で買えますがフルサイズ機は10万円以上します(もちろん例外はあってAPS-C機でも高級機は10万円以上したりしますが)。初心者が最初に手にしやすいですし、すでにフルサイズ機を持っている人がサブとしてAPS-Cを購入することだって有ります。

レンズもAPS-C機専用のものは比較的安価で写りのよいものが入手できます。

望遠

フルサイズ機が広角に強いのと同様の理由で、APS-C機は望遠に強いといえます。同じ焦点距離のレンズを使用する場合、APS-C機の画角はフルサイズ機より狭くなるので、見かけ上焦点距離が「伸びた」ようになります。 例えば、70−200mmの望遠ズームレンズをAPS-C機に取り付ければ、画角はフルサイズ換算の焦点距離にして112-320mm(キヤノンの場合)または105-300mm(ニコンなどの場合)と、さらに望遠のレンズとして使うことができます。

ただし、これはあくまでもAPS-C機ではフルサイズ機で写せる範囲の一部のみをクロップ(切り抜き)しているからであって、フルサイズ機で撮影した写真を後から切り抜いても本質的には同じようなことです。レンズの換算焦点距離が伸びるのがメリットというよりは、同じ望遠の画角を得るのによりコンパクトかつ安価なレンズで済むと考えたほうが正確でしょう。

まとめ

さていろいろと書いてきましたがいかがでしたでしょうか。高いからといって必ずしもフルサイズ機が良いというわけではありません。

自分の撮影スタイルに合っているかが一番重要だと思います。私の妻は、家で娘の写真を撮るのに、EOS Kiss X5 + 40mm F2.8 STMという軽量なシステムしか使いません。隣にEOS 5D mark III + Sigma 35mm F1.4 DG HSMが置いてあって、自由に使っていいと言われているにも関わらずです。聞くと、「フルサイズのほうが少し綺麗に撮れるしレンズも明るいのはわかってるけど、重いしさっと撮るのはきつい」ということです。それでも私にも撮れないような表情を引き出した素晴らしい写真を撮ってくれるので、これは本当にカメラと撮影者の相性なのでしょう。カメラの存在感が小さい分、撮影者と被写体の心理的な距離が近くなり、それが写真に反映されているのを感じます。

私はEOS Kiss X5を使っていたときにはフルサイズ機が気になって気になってたまらなくなって5D3を購入したわけですが、私にはこちらの方がしっくりくるようです。しかし、これよりセンサーサイズの大きい645Zなどはすごいなーとは思っても買いたいとは思いませんし(欲しいとは思わない、ではないところが気になりますが(笑))、5D3以後に発売された5DRや5DRsも気になりません。それは、5D3が手に馴染んできて、自分との一体感を感じ始めているからなんだと思います。

繰り返しますが、フルサイズ機にもAPS-C樹にもメリットとデメリットがあって、どちらが上ということは無いのです。あれもこれもと手を出して沼に頭まで浸かってしまっては何も撮れません。沼は腰くらいまでにしておいて、手にして使ってみてしっくり来たカメラと、腰を据えてじっくりと向きあっていくのが一番幸せなんだと思います。このブログのタイトルCapture the MOMENT!は「機材厨」になりかけていた自分への戒めでもあるのです。それでは、今日もCapture the MOMENT!